風水害に関する防災気象情報の種類と活用方法
河川の近くや海岸周辺の低地に住んでいる方は、大雨や台風がくるときに、洪水、高潮などの気象情報を把握することが重要です。
なぜなら、このような天候のときには洪水や高潮等が発生し命に危険が及ぶ状況に なるからです。
また、斜面が崖の近くに住んでいる方は大雨により地盤が緩み、土砂災害が発生するおそれもあります。
このため、あなたが住んでいる地域にはどんな危険があるのかを自治体が公表している ハザードパップ(防災マップ)などを参考に日頃から認識するとともに、大雨や台風のときには 災害気象情報に注意する必要があります。
気象庁は、大雨や台風などの影響で災害が発生する可能性があるときに「注意報」、 重大な災害が起こる可能性があるときに「警報」を発表して注意や警戒を呼びかけます。
国や県が管理している指定河川では、大雨に伴う氾濫の情報も発表していますし、 土砂災害については、土砂災害の情報も発表します。
災害から命を守るには、これらの防災気象情報にはどんなものがあるのかを知って、 それらの情報を活用して自ら最善の安全確保行動をとることが必要です。
●注意報・警報・特別警報の種類

注意報・警報・特別警報は、この並びの順に危険度が高くなります。
注意報
気象庁から発表される注意報は、災害が発生する
全部で16種類ありますが、大雨や台風に関連する主なものは以下の注意報です。
<大雨注意報>
浸水被害や土砂災害が発生するおそれのあるとき
<洪水注意報>
河川の増水や氾濫、堤防の損傷や決壊による災害のおそれのあるとき
<強風注意報>
強風により災害が発生するおそれのあるとき
<高潮注意報>
台風や低気圧等による異常な潮位上昇により災害が発生するおそれがあるとき
警報
警報は、重大な災害が発生するおそれがあるときに注意を呼びかける予報です。
全部で7種類ありますが、大雨や台風に関連する主なものは以下の注意報です。
重大な浸水被害や土砂災害が発生するおそれがあるとき
<大雨警報>
河川の増水や氾濫、堤防の損傷や決壊による重大な災害のおそれのあるとき
<洪水警報>
洪水により重大な災害が発生するおそれのあるとき
<暴風警報>
暴風により重大な災害が発生するおそれのあるとき
<高潮警報>
台風や低気圧等による異常な潮位上昇により重大な災害が発生するおそれのあるとき
特別警報
特別警報は、警報の発表基準をはるかに超える大雨等が予想され、重大な災害が発生する おそれが著しく高まっているとき最大級の警戒を呼びかける予報です。
全部で6種類ありますが、大雨や台風に関連する主なものは以下の特別警報です。
<大雨特別警報>
数十年に一度の大雨が予想され、重大な災害が発生するおそれが著しく大きいとき
<暴風特別警報>
数十年に一度の暴風が予想され、重大な災害が発生するおそれが著しく大きいとき
<高潮特別警報>
数十年に一度の高潮が予想され、重大な災害が発生するおそれが著しく大きいとき
●河川に特有の指定河川洪水予報を活用

国や県が管理している河川には、特有の洪水情報が発表されますので情報はさらに 複雑になります。
あらかじめ国や県が指定した河川について、区間を決めて水位又は流量を示した
洪水の予報が指定河川洪水予報といわれるものです。
予報の標題には河川名がつき、〇〇川氾濫発生情報などと表されます。
<〇〇川氾濫発生情報>
氾濫の発生が起こったとき発表されます。
氾濫水への警戒を求める段階
<〇〇川氾濫危険情報>
洪水警報と関連し、氾濫危険水位(レベル4水位)に到達したときに発表されます。
いつ氾濫してもおかしくない状態で、避難するなどの対応を求める段階
<〇〇川氾濫警戒情報>
洪水警報と関連し、一定時間後に氾濫危険水位に到達の見込み、または避難判断水位 (レベル3水位)に到達しさらに水位上昇は見込まれるとき発表されます。
避難準備などの氾濫発生に対する警戒を求める段階
<〇〇川氾濫注意情報>
氾濫注意水位(レベル2水位)に到達し、さらに水位上昇が見込まれるとき発表されます。
氾濫の発生の可能性に対する注意を求める段階
●土砂災害に関する情報の活用

土砂災害の被害が予想される区域には、「土砂災害警戒区域」と「土砂災害特別警戒区域」とが あり市町村が発行している防災マップなどに表示されています。
土砂災害警戒区域
住民等の生命・身体に危害が及ぶおそれのある区域
土砂災害特別警戒区域
建物が損壊し、住民等の生命・身体に著しい危害が及ぶおそれのある区域
もし、あなたの住んでいるところがこのような区域になっていたら、「土砂災害警戒情報」も 注意しておきたい情報です。
「土砂災害警戒情報」は、大雨警報が発表されている中で降雨による土砂災害の危険が 高まった時に発表されるものです。
●防災気象情報と警戒レベルの関係は?その上手な活用方法
大雨や台風の影響により災害が発生る可能のある場合は、気象庁からは前節で説明した 注意報・警報・特別警報が発表され、あなたが住んでいる市町村からはこれらの情報を 用いて、住民が取るべき行動を分かり易くした警報レベルが発令されます。
市町村から警告レベル4(避難勧告)、警戒レベル3(避難準備・高齢者等避難開始) が発令された場合は、できるだけ早く避難行動を取ることが重要です。
でも、予想される災害の可能性が大きい場合には、市町村から発令される警戒レベルの 発令を待っていては、特に高齢者等の避難が必要なときは避難が遅れてしまう可能性も ありえます。
市町村から警報レベルの発令はないが、避難した方がよいと判断したときは、自ら 安全な場所に避難するのがベストです。
一般的に多くは、気象庁の災害情報が先に発表され、その後に市町村から警戒レベルが 発令されます。
そのためには、予め防災気象情報と警戒レベルの関係を認識しておく必要があります。
警戒レベルと気象警報・注意報及び指定河川洪水予報との関係
警戒レベルと気象警報・注意報及び指定河川洪水予報との関係は、次のようになりますので この関係を理解することで迅速な避難行動につながります。
【大雨特別警報、氾濫発生情報】:警戒レベル5相当
大雨特別警報、氾濫発生情報が発表されている場合は、警戒レベル5相当します。
何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況です。
命を守る場合の最善の行動をとることが必要です。
【土砂災害警戒情報、氾濫危険情報、高潮特別警報、高潮警報など】:警戒レベル4相当
土砂災害警戒情報、氾濫危険情報、高潮特別警報、高潮警報などが発表されている場合は、 警戒レベル4に相当します。
災害が想定されている区域等では、市町村からの警報レベル4の発令に十分注意し、 発令されていなくても自らの判断で避難することが必要です。
【大雨警報・洪水警報・氾濫警戒情報・高潮注意報など】:警戒レベル3相当
大雨警報・洪水警報・氾濫警戒情報・高潮注意報などが発表されている場合は、警戒レベル3に相当します。
市町村が警戒レベル3を発令する目安の情報です。
市町村からの警報レベル3の発令に十分注意し、発令されていなくても 河川の水位情報等を確認して高齢者等の方は自らの判断で避難することが必要です。
【大雨注意報、洪水注意報、氾濫注意情報、高潮注意報】:警戒レベル2
市町村が発令する警戒レベルではありませんが、避難行動の確認が必要です。
この内、氾濫注意情報は警戒レベル2相当の扱いです。
防災マップ等を利用して、あなたが住んでいる区域の予想される災害や避難先などを 確認します。
【早期注意情報(警報級の可能性)】:警戒レベル1
市町村が発令する警戒レベルではありませんが、災害への心構えを高める必要がある 段階です。
最新の防災気象情報等に注意を向けて、防災への心構えを高めます。
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